飲食店の面接代行|アルバイト面接を任せるときの範囲・費用の考え方・注意点
この記事の結論
飲食店の面接代行は、営業中の店長が対応できない応募直後の連絡・日程調整・一次面接を外に任せ、合否と店での顔合わせは店に残す形が合います。費用は面接の件数が増えても跳ねにくいかで比べ、一次面接を挟むと選考が1段増えるので、受けてもらう連絡まで含めて任せ方を決めるのが注意点です。
「面接はランチとディナーの間、15時ごろでお願いできますか」。飲食店の店長がそう伝えると、応募者から「その時間は授業(仕事)なんです」と返ってくる。別の日を探しているうちに1週間がたち、気づけばほかの店に決まっている。飲食店の面接は、店長が空く時間と、応募者が動ける時間がそもそも重なりにくい仕事です。
結論から言うと、飲食店の面接代行は、営業中に店長が対応できない応募直後の連絡・日程調整・一次面接を外に任せ、合否の判断と店での顔合わせは店に残す形が合います。この記事では、飲食店のアルバイト面接を外に任せるときの範囲、費用の考え方、気をつけたいことを整理します。面接代行のタイプの違いそのものは「店舗・アルバイトの面接代行のおすすめと選び方」で比べているので、ここでは飲食店ならではの事情に絞ります。
飲食店の面接が回らない3つの事情
- 営業中は電話に出られない — ランチとディナーのピークは、店長が厨房やホールから離れられません。応募の通知に気づいてもその場では返せず、落ち着いてかけ直す頃には、相手が仕事中や授業中になっています。
- 面接できる時間が、アイドルタイムに偏る — 店長が座って話せるのは、昼の営業と夜の営業の間くらい。その時間に動ける応募者は限られるので、面接日が先へ延びやすくなります。
- 応募は夜や休日にも来る — 仕事や学校のある応募者が求人を見て動くのは、それが終わったあとの時間です。当社の支援先でAI面接を受けた1,117人のうち、37.5%は18時から翌朝9時までの間に受けていました(出典: 当社「店舗採用データ 2026」。2026年5月19日〜9月26日、AI面接を導入した当社支援先6社の実績で、業種を分けた数字ではなく、市場平均でもありません)。飲食店なら、ちょうどディナーの営業から閉店後にあたる時間です。
この3つが重なると、応募は来ているのに、連絡も面接も進まない状態になります。そこに、応募の入り方そのものの変化も重なっている、と私たちは感じています。
代表・中野谷のひとこと
最近は、応募が軽い傾向にあるかなと思っていて。応募は来たけど面接できないとか、応募は来たけど連絡が取れないっていう率は、結構高いなと感じています。
気軽に応募した人ほど、最初の連絡が遅れると、そのまま次の店へ移っていきます。だからこそ、飲食店では「応募から一次面接までを、営業と関係なく進める仕組み」が効きます。
飲食店の面接代行で任せられること・店に残すこと
面接まわりの仕事を並べると、任せやすいものと店に残すべきものがはっきり分かれます。
| 面接まわりの仕事 | 任せやすさ | 飲食店でのポイント |
|---|---|---|
| 応募直後の連絡 | 任せやすい | ランチやディナーの最中でも、応募した直後に連絡が届く |
| 面接日時の調整・前日の連絡 | 任せやすい | 店長が店で会える時間帯を、先に預けておく |
| 一次面接(入れる時間帯・ホールかキッチンか・通勤) | 任せやすい | 夜や休日に来た応募も、その日のうちに一次面接まで進む |
| 受けていない人・来なかった人への連絡 | 任せられるが、範囲の確認が要る | 契約に入っていないと、結局店長に戻ってくる |
| 合否と条件のすり合わせ | 店に残す | シフトの組み方やまかないなど、店の実情に答えられるのは店長 |
| 店での顔合わせ・職場の案内 | 店に残す | 一緒に働くスタッフに会ってもらい、厨房やフロアを見てもらう |
分け方の目安は、「営業中でも止めてはいけない仕事」は外へ、「店のことを知っている人にしか答えられない仕事」は店に残す、です。求人づくりや媒体の運用まで含めて外に任せたい場合は、「飲食店・店舗の採用代行」で範囲を整理しています。
ホールとキッチンで、面接で確かめることを分ける
飲食店の求人は、ホールとキッチンを分けて出すのが基本です(理由は「飲食店の採用のコツ|ホールとキッチンのアルバイトは求人を分けて募集する」で解説しています)。面接も同じで、外に任せるときは質問をホール用とキッチン用に分けて渡します。全員に同じ質問をすると、キッチン志望の人に接客の話ばかり聞いてしまい、本当に確かめたいことが残りません。
| ホール | キッチン | |
|---|---|---|
| 面接で確かめたいこと | 入れる時間帯(ランチ・ディナー・週末)、人と話す仕事への気持ち、混む時間の動き方のイメージ | 仕込み・調理・洗い場のどこから始めたいか、刃物や火を使う作業の経験、覚える順番を聞いたときの受け止め方 |
| 面接で先に伝えておくこと | 混む時間帯の忙しさ、一緒に入るメンバー、まかないやシフトの融通 | 立ち仕事や厨房の暑さなど現場の様子、接客があるかないか、最初に任せる作業 |
AI面接でも人の面接官でも、ここまで分けておけば、店長は届いた記録を読むだけで「ホールの夜帯に入れる人か」「洗い場から始めてもらえる人か」を判断できます。
なお、質問を作るときは、仕事の適性と関係のないことを入れないでください。本籍・出生地、家族のこと、住宅の状況、宗教や支持政党・尊敬する人物といった思想・信条にかかわることは、就職差別につながるおそれがあるとされています(出典: 厚生労働省「公正な採用選考の基本」2026年10月確認)。外に任せた面接でも、責任は募集する店の側にあります。
飲食店の面接代行の費用の考え方
面接代行の金額は、任せる範囲とサービスで大きく変わるので、ここでは相場の数字ではなく、飲食店で比べるときの見方をまとめます。
- 件数が増えたときに費用がどう動くか — 飲食店のアルバイトは、欠員補充が一年中続きます。面接1件ごとの料金だと、応募を増やした月ほど費用がかさみます。月額の料金や、受験の件数で跳ねにくい形かどうかを確かめます
- 店長の時間も費用に入れる — アイドルタイムに入れた面接、営業中に折り返した電話、来なかった人のために空けたシフト。外注費は、これらを足した金額と比べます
- 比べる単位は採用1人あたり — 面接1件の安さより、応募から何人が面接まで進み、何人が働き始めたかで見ます
見積もりを工程ごとに並べて比べる方法は「面接代行の費用」で詳しく扱っています。
飲食店で面接代行を入れるときの注意点
正直に書いておくと、面接代行は飲食店なら必ずうまくいく、というものではありません。気をつけたい点が4つあります。
- 選考が1段増える — これまで店での面接1回で決めていた店は、一次面接を外に任せると「一次面接→店での顔合わせ」の2段になります。その間に離れる人が出るので、一次面接で合否の目安まで出せる質問にし、終わったらすぐ店で会える日を出してください
- 受けてもらう連絡までセットにする — AI面接のURLや日程の案内を送るだけでは、進まない人が出ます。受けていない人に電話とSMSで声をかけるのは、店なのか、任せた先なのかを決めておきます
- 面接は店を選んでもらう場でもある — 飲食店の応募者は、近所に住むお客さまでもあります。任せた先が、店の名前でどう名乗り、店の良さをどう伝えるのかを確かめてください
- 面接の記録の扱いを決める — 動画や回答を誰が見られるか、不採用や辞退の人の分をいつ消すかを、始める前に決めておきます
1つ目は、私たちが支援の中で実際に見てきたことでもあります。
代表・中野谷のひとこと
面接数がどっちに振れるかは、会社さんによります。飲食店さんとかだと若干減ります。本来は対面の一回で終わっていたものが、AIで一回入れて査定して、二次面接をする、という流れになっているので。
段が増えること自体は悪いことではありません。店長が会う人を絞れる分、営業の手を止める回数は減ります。大事なのは、増えた段で応募者を待たせないことです。
私たちの店舗でやっていること
私たちが運営している店舗は飲食店ではありませんが、施術や接客の最中は電話に出られない、という事情は同じです。そこで、一次面接はAI面接で受けてもらい、その後に代表と店の責任者が短いオンライン面談で話す形にしています。
オンライン面談では、合否を詰めるより先に、仕事の大変なところを正直に話します。店に足を運んでもらう前に、ここで働く姿を思い浮かべてもらうためです。そのうえで来てくれた人とは、店で会ったときの話が早く進みます。
まとめ
- 飲食店の面接が回らないのは、営業中に電話に出られない・面接できる時間がアイドルタイムに偏る・応募が夜や休日にも来る、の3つが重なるから
- 応募直後の連絡、日程調整、一次面接は外に任せやすい。合否と条件のすり合わせ、店での顔合わせは店に残す
- 面接の質問はホール用とキッチン用に分けて渡す。仕事と関係のないことは聞かない
- 費用は件数が増えたときの動き方と、店長の時間を含めた採用1人あたりで比べる。一次面接を挟むと選考が1段増えるので、待たせない段取りと受けてもらう連絡をセットにする
次の一歩は、この1か月の応募を、営業中に来たものと営業時間外に来たものに分けて数えてみることです。営業時間外の応募への最初の連絡が翌日以降になっているなら、そこが最初に任せる仕事です。
動画で見る
代表の中野谷が発信している YouTube「店舗運営チャンネル【採用と集客】」から、この記事に関係する回です。
応募者に連絡が届いているかを最初の関門にして、メール・電話・SMSを全部使う考え方と、一次面接をオンラインで行い、来る・来ないも含めて見極めるやり方を代表が話しています。
よくある質問
飲食店のアルバイト面接も、面接代行に任せられますか?
任せられます。とくに、営業中に店長が対応できない応募直後の連絡、面接日時の調整、勤務できる時間帯やホールかキッチンかの希望を聞く一次面接は、外に出しやすい仕事です。合否の判断と、店で一緒に働く人に会ってもらう顔合わせは店に残します。
飲食店の面接代行では、どこまで任せればよいですか?
営業中でも止めてはいけない仕事は外に、店のことを知っている人にしか答えられない仕事は店に、という分け方が目安です。受けていない人や来なかった人への連絡が契約に入っているかは、必ず確かめてください。
飲食店の面接代行の費用は、どう考えればよいですか?
金額の大小より、面接の件数が増えたときに費用がどう動くかを確かめます。飲食店は欠員補充が一年中続き、応募が増える月もあるので、件数に比例する料金は応募を増やした月ほど高くつきます。最後は、店長の時間も含めて採用1人あたりで比べます。
ホールとキッチンで、面接の質問は変えたほうがよいですか?
変えたほうが、確かめたいことを聞き漏らしません。ホールは入れる時間帯や人と話す仕事への気持ち、キッチンは仕込み・調理・洗い場のどこから始めたいかや、刃物や火を使う作業の経験を聞きます。家族や本籍、思想・信条など仕事と関係のないことは聞きません。
一次面接を外に任せると、応募者が離れてしまいませんか?
対面の1回で決めていた店は、一次面接を挟むと選考が1段増えるので、その間に離れる人が出ることがあります。一次面接で合否の目安まで出せる質問にする、終わったらすぐ店での顔合わせの日を出す、受けていない人に電話やSMSで声をかける、の3つで防ぎます。