介護施設の採用代行|パート・夜勤・資格者の採用を任せるとき
この記事の結論
介護施設の採用代行は、日勤・夜勤・短時間パート・資格の有無ごとに求人を分けて出し、応募から見学までをつなぐ実務を任せ、資格の確認と見学での現場の案内、夜勤の体制の説明は施設に残す形が合います。資格者を少人数採るなら人材紹介、急な欠員なら派遣も選択肢になるので、3つの違いと費用の取り方を分けて比べます。
来月のシフト表を組んでいると、夜勤の欄にまた空きが出る。求人は出しているものの、何か月も同じ原稿のまま。施設長も主任も現場に入っていて、求人を書き直す時間が取れない。介護施設の採用で、よく見る状況です。
結論から言うと、介護施設の採用代行は、日勤・夜勤・短時間パート・資格の有無ごとに求人を分けて出し、応募から見学までをつなぐ実務を任せ、資格の確認と見学での現場の案内、夜勤の体制の説明は施設に残す形が合います。この記事では、介護施設が採用を外に任せるときに、何を任せられるのか、人材紹介や派遣とどう使い分けるのか、費用をどう比べるのかを整理します。応募が来ないときの求人の直し方そのものは「介護施設の採用で応募が来ないときのコツ」にまとめているので、ここでは「任せ方」に絞ります。
介護の採用を外に任せる前に: 採用代行・人材紹介・派遣の違い
介護の採用で外の力を借りる方法は、大きく3つあります。名前が似ていても、誰が雇うのか、いつ費用がかかるのかがまったく違います。
| 採用代行 | 人材紹介 | 派遣 | |
|---|---|---|---|
| 雇うのは | 施設 | 施設 | 派遣会社(施設は仕事の指示を出す) |
| 費用がかかるとき | 代行の費用(月額など)と求人広告費 | 採用が決まったとき(紹介手数料) | 働いてもらった時間に応じて |
| 向いている場面 | パートや無資格の人も含めて、欠員補充が一年中続く | 介護福祉士などの資格者を、少人数だけ採りたい | 急な欠員を、期間を区切って埋めたい |
| 許可 | 職業紹介や派遣は行わない | 有料職業紹介は厚生労働大臣の許可が必要 | 労働者派遣事業は厚生労働大臣の許可が必要 |
人材紹介は、求人者と求職者の間で雇用関係の成立をあっせんする事業で、手数料を受けて行うには許可が要ります(出典: 石川労働局「職業紹介事業とは」2026年10月確認)。派遣は、派遣会社が自社で雇っている人を、派遣先の指揮命令のもとで働いてもらう事業で、こちらも許可が必要です(出典: 石川労働局「労働者派遣事業」2026年10月確認)。採用代行は、施設の求人に応募を集め、面接につなぐまでの実務を代わりに動かすもので、自分で求職者を紹介するわけではありません。違いの詳しい整理は「採用代行と人材紹介の違い」にあります。
代表・中野谷のひとこと
業種によって結構違います。何をするかによって違いますし、だいぶ単価とか、採用するまでの期間が変わりますね。
(YouTube「【永久保存版】業種別の採用難易度ランキング!職種でマッチする採用媒体を使わないと損!」より)
介護は、その中でも職種と資格の組み合わせが多い業種です。同じ施設の中に、資格が要る仕事と、資格がなくても始められる仕事が並んでいます。だから「誰を、どの方法で採るか」を職種ごとに分けて考えると、外の力を無駄なく使えます。
介護施設の採用代行に任せられること・施設に残すこと
採用の流れに沿って並べます。
| 段 | 採用代行に任せやすいこと | 施設に残すこと |
|---|---|---|
| 求人の設計 | 日勤・夜勤・短時間パート・資格の有無・未経験スタートへの出し分け、職種名の付け方 | どの職種を何人、いつまでに採りたいかを決めること |
| 原稿 | 1日の流れ、夜勤の回数、手当、研修の進め方を聞き取って書くこと | 夜勤が何人体制か、休憩や仮眠がどう取れるかといった実態を正確に伝えること |
| 媒体運用 | 総合型の求人サイトと医療・介護に特化した求人サイトの使い分け、数字の確認、止まった求人の手直し | 広告費の上限を決めること |
| 応募後 | (任せるなら面接代行・AI面接のタイプと組み合わせる) | 見学や面接の日程調整(任せない場合) |
| 見学・面接 | — | 現場の案内、一緒に働く職員と話してもらうこと、合否の判断 |
| 内定後 | — | 資格の確認、入職の手続き、最初の夜勤に入るまでの段取り |
介護の採用でとくに外に任せる効果が出やすいのは、求人の出し分けです。「介護職員募集」の1本だけだと、夜勤だけ働きたい人、日中の短時間だけ働きたい人、資格はないけれど始めてみたい人に、それぞれ届きにくくなります。分けた求人ごとに原稿を書き分け、どの求人に応募が来ているかを見て直す作業は、現場に入りながら回すのが難しい仕事です。
一方で、見学での現場の案内は施設に残します。介護の仕事を探している人には、どんな雰囲気の職場で、どんな人と働くのかを自分の目で確かめてから決めたい人が多い、と私たちは感じています。ここは外の会社が代わりにできないところです。
介護ならではの任せ方の注意点
資格と仕事の範囲を、施設から先に伝える
介護の仕事は、サービスの種類によって、働くのに必要な資格や研修が違います。資格がなくても始められる仕事と、資格や研修の修了が前提になる仕事を、求人で混ぜて書かないことが大切です。採用代行に原稿を任せるときは、職種ごとの条件を施設から先に渡し、上がってきた原稿も施設の目で確かめてください。資格ごとの書き方は、冒頭で紹介した応募が来ないときのコツの記事で詳しく扱っています。
夜勤の求人は、時間帯と割増を正確に
夜勤のある求人では、午後10時から午前5時までに働いた分に割増賃金を払う必要があり、18歳未満の人はこの時間帯に働かせることができません(出典: 厚生労働省「確かめよう労働条件」労働基準法第37条第4項・第61条、2026年10月確認)。夜勤を含む求人では、手当と深夜の割増を分けて書き、年齢の決まりは時間帯とあわせて示します。時間帯の分け方と書き方は「深夜・早朝バイトの採用のコツ」が参考になります。
1つの求人サイトに頼り切らない
介護の採用は、医療・介護に特化した求人サイトと、総合型の求人サイトの両方に入口があります。片方だけに偏ると、そのサイトの調子がそのまま施設の採用の調子になってしまいます。採用代行を選ぶときは、複数の入口をどう組み合わせ、どこで反応を見るかを説明してもらってください。
人材紹介を使うなら、認定制度も目安にする
資格者の採用で人材紹介を使う場合、医療・介護・保育分野には、厚生労働省の委託事業として、一定の基準を満たした有料職業紹介事業者を認定する制度があります(出典: 医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度「制度概要」2026年10月確認)。基準には、職種別の手数料を公表していること、求職者にお祝い金を支給しないことなどが含まれています(出典: 同制度「医療・介護・保育の求人者の方へ」2026年10月確認)。紹介会社を選ぶときの目安の一つになります。
介護施設の採用代行の選び方
商談では、次の5つを聞いてみてください。
- この施設の求人を、日勤・夜勤・パート・資格の有無で、何本に分けて出すつもりか
- 資格が要る仕事と要らない仕事を、求人でどう書き分けるか
- 総合型と医療・介護に特化した求人サイトを、どう組み合わせるか
- 応募が来たあと、見学までは誰がつなぐか
- 報酬が、採用人数や広告費に連動するか
介護の採用を日常的に扱っているかどうかは、1つ目と2つ目の答えにすぐ出ます。施設の種類や夜勤の体制を聞かずに、どこにでも当てはまる原稿の話だけをする相手なら、慎重に考えたほうがよいでしょう。
介護施設の採用代行の費用は、少しずつ試して比べる
採用代行の料金は、月額固定・成果報酬・作業ごとの3つが一般的で、人材紹介なら採用ごとの紹介手数料、派遣なら時間あたりの料金がかかります。型ごとの比べ方は「採用代行(RPO)の費用はどう決まる?」で整理しています。
介護の採用で気をつけたいのは、最初から大きな金額を一度にかけないことです。
代表・中野谷のひとこと
結局、職種が難しいんで、博打なお金はかけづらいんですよ。
当社の支援先で、Indeedで有料配信した589求人のうち、49.3%は30日間で応募が0件でした(出典: 当社「店舗採用データ 2026」全業種・34社・2026年7月31日〜8月29日頃の30日間。業種を分けていない数字で、当社支援先の実績のため市場平均ではありません)。お金をかけても、応募まで届かない求人は少なくありません。私たちは、まず求人を職種ごとに分けて無料の枠で出し、反応を見てから、届いている求人にだけ少しずつ広告費をかける順番をおすすめしています。採用代行を比べるときも、「最初にいくら広告費をかけましょう」から始まる提案より、どの求人から試して、何を見て増やすかを説明できる提案のほうが信頼できます。
まとめ
- 介護の採用で外の力を借りる方法は、採用代行・人材紹介・派遣の3つ。誰が雇うか、いつ費用がかかるかが違い、人材紹介と派遣は許可が必要
- 採用代行に任せやすいのは、日勤・夜勤・パート・資格の有無ごとの求人の出し分けと、数字を見た手直し。見学での現場の案内と資格の確認は施設に残す
- 資格と仕事の範囲、夜勤の時間帯と割増は、施設から正確に伝えて原稿を確かめる
- 費用は型で比べ、最初から大きくかけずに、反応を見ながら少しずつ増やす
次の一歩は、いま出している介護の求人を、日勤・夜勤・パート・資格の有無のどれに向けたものか、1本ずつ書き出してみることです。どれにも当てはまらない「介護職員募集」の1本しかないなら、そこから分けるのが最初の仕事です。
動画で見る
代表の中野谷が発信している YouTube「店舗運営チャンネル【採用と集客】」から、この記事に関係する回です。
業種や職種によって、採用にかかる費用や期間、合う媒体が変わることと、専門職ほど探している人が少ないことを代表が話しています。
よくある質問
介護施設の採用も、採用代行に任せられますか?
任せられます。日勤・夜勤・短時間パート・資格の有無ごとに求人を分けて出す作業や、媒体の数字を見て原稿を直す作業は、外に出しやすい仕事です。資格の確認、見学での現場の案内、夜勤の体制や手当の説明は施設に残します。
介護の採用では、採用代行・人材紹介・派遣のどれを使えばよいですか?
欠員補充が一年中続き、パートや無資格の人も含めて自分の施設で雇いたいなら採用代行、介護福祉士などの資格者を少人数だけ採りたいなら人材紹介、急な欠員を期間限定で埋めたいなら派遣が合いやすくなります。人材紹介と派遣は、どちらも許可が必要な事業です。
介護の人材紹介会社を選ぶときの目安はありますか?
医療・介護・保育分野には、厚生労働省の委託事業として、一定の基準を満たした有料職業紹介事業者を認定する制度があります。職種別の手数料を公表していること、求職者にお祝い金を支給しないことなどが基準に含まれるので、選ぶときの目安の一つになります。
夜勤の求人を外に任せるとき、気をつけることは何ですか?
夜勤の回数と何人体制か、仮眠や休憩の取り方、手当と深夜の割増賃金を分けて書けているかを、施設の側で必ず確かめてください。18歳未満の人は午後10時から午前5時まで働けないので、夜勤を含む求人では時間帯とあわせて示します。