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新店オープンの集客|開店前後にやることと、無料・有料媒体の使い分け

この記事の結論

新店オープンの集客は、開店日から逆算して、お客さまが調べたときに見る「受け皿」(Googleビジネスプロフィール・SNS・予約ページ)を先に無料で整え、制作が要るものと有料広告は早めに相談して、受け入れの体制が整った分だけアクセルを踏むのが基本です。人がそろわないまま集めると、最初のお客さまの体験と口コミが崩れます。

新しいお店を開けるとき、内装・備品・メニュー・スタッフの研修と、やることは一気に押し寄せます。集客は「オープンが近づいたら考えよう」と後ろに回されがちですが、開店してから慌てて動くと、告知が間に合わず、広告も準備不足のまま走り出すことになります。

結論から言うと、新店の集客は開店日から逆算して、お客さまが調べたときに見る場所(受け皿)を先に整え、告知はそのあと、有料広告は体制が整った分だけ、という順番で組みます。この記事では、私たちが自分たちの店で経験してきたことも交えながら、開店前後にやることを順に整理します。

新店の集客は「受け皿 → 告知 → 広告」の順で考える

オープンの集客でやることは、大きく3つに分かれます。

段階 中身 お金
受け皿 Googleビジネスプロフィール、Instagramなどのプロフィール、予約ページ、お店のWebページ 自分たちで作れば無料のものが多い
告知 オープン日のお知らせ、近所への挨拶やチラシ、SNSでの準備の様子の発信 無料〜印刷や配布の費用
広告 検索広告、SNS広告、予約サイトの有料プランなど 有料

順番を逆にしないことが大切です。広告で興味を持った人は、Googleマップやお店のSNSで調べ直してから予約することがよくあります。そのときに写真がない、営業時間が入っていない、予約の方法が分からない、という状態だと、広告費だけが出ていきます。

開店前にやること: 無料の受け皿は物件が決まったら始める

Googleビジネスプロフィールは「開業予定日」で作れる

Googleマップに出るお店の情報(Googleビジネスプロフィール)は、開店前から準備できます。2026年10月時点のGoogleのヘルプでは、次のように案内されています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」)。

  • 開業前のビジネスでも、プロフィールを作って開業予定日を設定できる。入力は年と月で、1年先の日付まで入れられる
  • 開業日を入れてオーナー確認を済ませると、開業日の90日前からGoogleにプロフィールが表示される
  • 開業日の90日前からは、開業前でも、開業日の告知や開店記念の割引・クーポンの投稿、工事から開業までの写真の追加、お店の紹介文の掲載ができる
  • 開業後は、プロフィールに「最近開店したお店」というタグが90日間表示される
  • 正式オープンまでは、ユーザーが情報の修正を提案したり、クチコミや写真を投稿したりすることはできない

つまり、物件と住所が決まったら、プロフィールを作って開業予定日を入れておくのが最初の一歩です。工事の様子や準備の写真を少しずつ載せておくと、オープンを待ってくれる人にお店の雰囲気が伝わります。

SNSのプロフィールと予約の入口をそろえる

Instagramなどのアカウントも、開店前に作っておきます。プロフィールには、場所・営業時間・予約の方法を必ず入れ、Googleビジネスプロフィールと同じ情報にそろえます。予約の入口が複数あるなら、どこから予約すればよいかが一目で分かるようにしておきます。

制作が要るものと有料広告は、早めに相談する

Webページやチラシのように、デザインや印刷が絡むものは、自分たちで作れるものより時間がかかります。有料広告も、相談してから配信が始まるまでに準備期間が要ります。とくに広告の飛び先になるページを新しく作るなら、その制作期間も見込んでおく必要があります。

私たちも自分の店のオープンでは、複数の広告会社から話を聞いたうえで、オープンのひと月ほど前には依頼先を決めていました。オープンが近づくほど、備品やスタッフの準備で手が埋まっていきます。集客の段取りは、その前に決め切っておくのが理想です。

無料と有料の使い分けは、段階的にアクセルを踏む

無料でできることと、お金をかけることの使い分けは、次の順番で考えると無駄が出にくくなります。

  1. 無料の受け皿を整える(Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィール、予約ページ)
  2. 無料の告知を出し切る(準備の様子の発信、近所への挨拶、既存のお客さまや知人へのお知らせ)
  3. 予約や問い合わせが「どこから来たか」を記録できる状態にする
  4. 足りない分を有料広告で足す

3つ目が抜けていると、有料広告を出しても、効いたのかどうかが分かりません。予約の時に「何を見て来ていただきましたか」と聞くだけでも十分です。私たちが同じエリアで新しい店の準備をしたときも、初めてのお客さまに答えてもらう問診票の「どこで知ったか」の選択肢に、近くの既存店を足しました。既存店から何人が来てくれたかを数えられるようにするためです。

開店直後の広告費をどう考えるかは、開業後3ヶ月の広告費の考え方で詳しく書いています。

オープン景気で失敗しないために、人の準備を先に置く

新店の集客で、意外と見落とされるのが「お客さまが来すぎること」です。

代表・中野谷のひとこと

飲食店の一番最初って、オープン景気が入っちゃうじゃないですか。新しくオープンです、じゃあとりあえず行ってみよう、って近くの人が来ました。で、グダグダしちゃって、Googleの口コミに悪いのを書かれました、っていうのは結構あるわけじゃないですか。そこをなくすっていう意味でも、(人の募集を)先に出していくっていうのは大切かなと思っています。

オープン直後は、物珍しさで人が来やすい時期です。その最初のお客さまが、慣れないスタッフのもたつきや長い待ち時間に当たると、悪い口コミが残り、その口コミをこれから来る人が読みます。集客の計画は、採用と研修の進み具合とセットで考える必要があります。

私たちの店舗でも、人がそろうまでは集客の広告を止めておき、体制ができてから出し始めたことがあります。予約制のお店なら、受けられる枠の数と、広告で呼ぶ人数が釣り合っているかを先に確かめてください。オープニングスタッフの採用の段取りは新店オープニングスタッフ採用の段取りにまとめています。

代表・中野谷のひとこと

働く人が生き生きと力を発揮すれば、接客や店舗運営の質が高まり、お客さまの再来店につながる。再来店が積み重なって売上が安定し、給与や休みとして成果を還元できれば、働く人にも別の店を楽しむ余裕が生まれます。

オープンの集客は、最初の来店で終わりではありません。最初に来てくれたお客さまが「また来たい」と思うかどうかは、そのときお店にいるスタッフで決まります。

開店直後の口コミで、やってはいけないこと

オープン直後は口コミが0件から始まるので、早く数を増やしたくなります。ただし、Googleのポリシー(2026年10月時点)では、販売者が次のことをするのは禁止されています(出典: マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ「禁止または制限されているコンテンツ」)。

  • クチコミの投稿と引き換えに、金銭・割引・無料の商品やサービスなどのインセンティブを提供すること
  • 否定的なクチコミの投稿を妨げたり、肯定的なクチコミだけを選んで頼んだりすること
  • その場で評価やクチコミを書くよう要求したり、強要したりすること

「オープン前に知り合いを無料で招いて、口コミを書いてもらう」は、無料のサービスと引き換えになるので勧めません。そもそも開業前のプロフィールには、ユーザーがクチコミを投稿できません。オープン後に来てくださったお客さま全員に、無理のない形でお願いし、書いてもらった口コミには良いものにも厳しいものにも丁寧に返信する。地道ですが、これがいちばん確実です。

開店記念の割引は、表示のしかたに注意する

オープン記念の割引やクーポンは、来店のきっかけとして効きます。気をつけたいのは、通常の価格と比べて見せる表示です。

消費者庁は、表示された将来の販売価格に十分な根拠がないとき(実際には販売されない価格や、ごく短期間しか販売されない価格を比べている場合など)は、不当表示に当たるおそれがあるとしています(出典: 消費者庁「二重価格表示」2026年10月確認)。

「通常価格◯円のところ、オープン記念価格△円」と書くなら、オープン記念の期間を決めて書き、その期間が終わったら通常価格で実際に販売する計画を持っておきます。比べる価格を出さずに「オープン記念で初回◯円」と書く方法もあります。

開店前後の準備チェックリスト

  • [ ] 物件と住所が決まったら、Googleビジネスプロフィールを作り、開業予定日を入れたか
  • [ ] 準備の様子の写真を、プロフィールやSNSに少しずつ載せているか
  • [ ] SNS・予約ページ・Googleビジネスプロフィールの営業時間と予約方法がそろっているか
  • [ ] Webページやチラシなど、制作が要るものの依頼先と締め切りを決めたか
  • [ ] 有料広告を出すなら、依頼先と飛び先のページを早めに決めたか
  • [ ] 予約や来店が「どこから来たか」を記録できるか
  • [ ] 受けられる枠の数とスタッフの人数に見合った量だけ、広告を出す計画か
  • [ ] 口コミの頼み方が、Googleのポリシーに沿っているか
  • [ ] 開店記念の割引の表示に、期間と根拠があるか

まとめ

  • 新店の集客は「受け皿 → 告知 → 広告」の順。Googleビジネスプロフィールは開業予定日を入れて開店前から作れる
  • 無料の受け皿と告知を出し切り、どこから来たかを記録できるようにしてから、足りない分を有料広告で足す
  • オープン景気で来た最初のお客さまの体験が口コミになる。人の準備を先に置き、口コミと割引の表示はルールを守る

次の一歩は、開店日から逆算したカレンダーに「プロフィールを作る日」「制作物と広告の依頼先を決める日」「スタッフの研修が終わる日」の3つを書き込むことです。出店する場所をこれから決める段階なら、出店場所の選び方も参考にしてください。

動画で見る

代表の中野谷が発信している YouTube「店舗運営チャンネル【採用と集客】」から、この記事に関係する回です。

【神レベル】店舗開店で使うべき無料媒体と有料媒体とは?集客で失敗しないGoogleMapとInstagram活用術
開店に向けて、Googleマップ・Instagram・Webページをいつ整えるか、広告会社にいつ相談するか、募集をいつ出すかを、代表とWeb集客の専門家が話しています。

よくある質問

新店オープンの集客は、いつから準備すればよいですか?

物件と住所が決まった時点で始めます。Googleビジネスプロフィールは開業予定日を入れて作れるので、無料で自分たちでできる受け皿づくりから先に進め、Webページやチラシのように制作が要るもの、有料広告の相談は、それより早めに動きます。

オープンの告知は無料の方法だけで足りますか?

受け皿が整っていて、近所の方に知ってもらえれば無料でもある程度は集まります。足りないと分かったら有料広告を足す、という順番が無駄の出にくい進め方です。最初から有料に頼る前に、予約や来店がどこから来たかを記録できる状態にしておきます。

オープン前に知り合いを無料で招いて、口コミを書いてもらってもよいですか?

勧めません。Googleのポリシーでは、無料のサービスや割引と引き換えにクチコミを求めることや、肯定的なクチコミだけを選んで頼むことが禁止されています。また、開業前のプロフィールにはユーザーがクチコミを投稿できません。

「オープン記念価格」を出すときの注意はありますか?

「通常価格◯円のところ」と比べて見せるなら、その通常価格で実際に販売する計画と期間を決めておきます。比べている価格に十分な根拠がないと、景品表示法の不当表示に当たるおそれがあります。

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