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店舗採用・応募支援

店舗の定着率を上げるシフト設計|アルバイトが辞めないシフトの組み方

この記事の結論

店舗の定着率を上げるシフト設計は、面接で希望と無理な時間帯をすり合わせるところから始まります。入社直後は量より「誰と入るか」を優先し、希望の出し方と確定日をルールにして全員に共有する。足りない時間帯は既存スタッフの無理で埋めず、その時間帯に入れる人を採る計画に置き換えます。

時給を少し上げても、辞める人は辞めます。一方で、時給を変えずに定着が良くなる店舗もあります。この差を作っているものの1つがシフトです。店舗ビジネスにとって、シフトは労務管理の作業ではなく、アルバイトの定着率を左右する設計そのものです。

この記事では、採用の面接から入社後の運用まで、シフトをどう設計すると店舗の定着率が上がるのかを整理します。

「シフトが合わない」は建前ではない

退職理由の「シフトが合わないので」は、本音を包んだ言い方だと受け取られがちです。しかし店舗の現場では、文字どおりの理由であることが少なくありません。

学業・家庭・掛け持ちと両立しながら働く人にとって、次のようなずれは続けられるかどうかに直結します。

  • 希望より入れない(思っていた収入に届かない)
  • 希望より入りすぎる(学校や家庭の予定とぶつかる)
  • 決まるのが遅い(翌月の予定が立てられない)
  • 特定の時間帯ばかりに寄せられる(体力や通勤が続かない)

つまり、定着対策としてのシフト設計は、人間関係や教育と同じくらい優先度が高い領域です。しかも多くの場合、お金をかけずに変えられます。

定着の設計は、面接から始まっている

シフトのずれは入社後に突然起きるのではなく、面接で確認しなかったことが後から表に出てくるものです。面接は見極めの場であると同時に、条件をすり合わせる場でもあります。

面接で必ず言葉にしておきたいのは次の4点です。

  1. 入りたい曜日・時間帯と週あたりの目安(希望の「幅」も聞く)
  2. どうしても無理な時間帯や時期(試験期間、家族の予定など)
  3. こちらが本当に埋めたい時間帯と、そこに入れるかどうか
  4. 繁忙期や急な欠員のとき、どこまで融通が利くか

求人で「週1日からOK」と打ち出していても、実際に入れる曜日や時間帯は人によってまったく違います。細かい条件を求人原稿に全部並べると応募の間口が狭まるので、原稿は広く、確認は面接でしっかり、が基本です。面接の質問をそろえる方法は構造化面接のやり方で解説しています。

ここを曖昧にしたまま採用すると、入社後2〜3ヶ月で「思っていたのと違う」が起きます。逆に、面接で正直に伝えて折り合いをつけた人は、多少きつい時期があっても納得して続けてくれます。

最初のシフトは「量」より「誰と入るか」

入社直後は、シフトの穴を埋めることより、受け入れを優先してください。

  • 教える担当が確実にいる時間帯に入れる。一番忙しい日や時間帯にいきなり入れない
  • 最初の期間は間を空けすぎない。週1回ずつだと覚えたことが抜け、居場所の感覚もなかなかできない
  • 曜日や時間帯を最初はある程度固定し、会うメンバーを一定にする。顔なじみができると辞めにくい

私たちは、最初の2週間ほどは出勤を詰めてもらい、短い期間で基本を覚えてもらうほうが定着しやすいと考えています。その後は本人の希望どおり週1日でも構いません。採用の段階で「最初だけ多めに入れますか」と確認しておけば、無理なく組めます。

人手が足りないときほど、新人を穴埋めに使いたくなります。しかし、そこで雑に入れた結果すぐ辞めれば、また採用と教育に手間とお金がかかります。短期の穴埋めより、定着に手をかけるほうが結果的に安く済みます。

1人に性質の違う仕事を掛け持ちさせすぎない

複数の業態やブランドを運営している店舗では、人が足りないときに、1人のスタッフに性質の違う2つの仕事を掛け持ちしてもらいたくなります。シフトは埋まりやすくなりますが、体の使い方も覚えることも違う仕事を両立するのは、想像以上に負担が大きいものです。

私たちの店舗でも、2つのブランドの仕事を兼務してもらう配置を試したことがありますが、うまくいきませんでした。掛け持ちをお願いするなら、本人の希望と負担を確かめたうえで、期間を区切って始めるのがおすすめです。

希望シフトの出し方・決め方をルールにする

シフトの不満は、中身そのものより「決まり方が見えない」ことから生まれます。次の4つを決めて全員に共有するだけで、不満はかなり減ります。

決めること 具体例
提出の締切 いつまでに、どの方法で希望を出すか
確定の日 翌月のシフトがいつ出るか
優先の考え方 希望が重なったときに何を基準に決めるか
交代のルール 誰に相談し、どこまで本人同士で調整してよいか

とくに「いつシフトが確定するか」が読めない状態は、掛け持ちや家庭のある人にとって大きなストレスです。締切と確定日をカレンダーに入れて守るだけで、辞める理由が1つ消えます。

シフトの外側でも、できることがあります。私たちの店舗では、月1回の全員ミーティングでお互いを褒め合う時間をつくり、日々の「ありがとう」を送り合える仕組みも使っています。シフトの融通を利かせてくれた人に、きちんと感謝が届く。それがあると、忙しい時期の無理にも応じてもらいやすくなります。

シフトの穴は、その都度の無理でなく採用計画で埋める

慢性的にシフトが埋まらない状態を、今いるメンバーの追加出勤でしのぎ続けると、今度は残ってくれている人が疲れていきます。長く続いている人が辞めるのが、店舗にとって一番痛い離職です。

対策は、シフトの穴を「採用計画」に置き換えることです。

  • 埋まらない曜日・時間帯を特定する(週末の夕方だけ足りない、平日の昼だけ足りない、など)
  • その時間帯に入れる人物像を考え、求人を時間帯ごとに分けて出す
  • 求人原稿でも、その時間帯の働き方が具体的に想像できるように書く
  • 繁忙期がいつ来るかを先に見て、それまでに一人立ちできるよう逆算して採用する

「誰でもいいから応募がほしい」で募集すると、結局その時間帯に入れない人が集まります。足りないのは人数ではなく特定の時間帯だ、と分解できると、採用の精度が上がります。時間帯ごとの求人の出し方は求人原稿の書き方、応募が集まらないときの切り分けはIndeedで応募が来ない7つの原因も参考にしてください。

まとめ

  • 「シフトが合わない」は建前ではなく実態。定着対策としてシフト設計の優先度は高い
  • ずれは面接で防ぐ。希望・無理な時間帯・こちらが埋めたい時間帯を、採用時に正直にすり合わせる
  • 最初は誰と入るかを重視し、希望の出し方と確定日をルールにする。穴は無理でなく採用計画で埋める

まずは、直近で辞めた人が「どの曜日・時間帯に、どのくらい入っていたか」を並べてみてください。特定の時間帯に偏っていれば、それはシフト設計の問題として直せます。

動画で見る

代表の中野谷が発信している YouTube「店舗運営チャンネル【採用と集客】」から、この記事に関係する回です。

【必見】採用だけじゃ意味がない!新人を定着させて即戦力化する極意
入社直後の出勤を詰めて短い期間で仕事を覚えてもらう考え方と、一番忙しい日に新人を入れないほうがよい理由を代表が話しています。

よくある質問

シフトが合わないという退職理由は本音ですか?

店舗の現場では、文字どおりの理由であることが多いです。希望より入れない、入りすぎる、決まるのが遅い、特定の時間帯ばかり、といったずれは、生活に直結するため続けられるかどうかを決めます。

定着のために面接でシフトについて何を聞けばよいですか?

入りたい曜日・時間帯と週の目安、どうしても無理な時間帯や時期、こちらが埋めたい時間帯に入れるかどうか、急な欠員のときにどこまで融通が利くか、の4点です。

新人の最初のシフトはどう組めばよいですか?

教える担当が確実にいる、比較的落ち着いた時間帯に入れます。最初の期間は間を空けすぎず、会うメンバーをある程度固定すると、覚えやすく居場所もできやすくなります。

シフトの不満を減らすルールには何がありますか?

希望の提出締切、シフトの確定日、希望が重なったときの優先の考え方、交代するときの相談先の4つを決めて、全員に共有することです。

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